MOTOR SPORTS info

2025.10.30 SUPER GT

スーパーGT Rd.4 「富士GTスプリントレース」【VELOREX】

悔しさしか残らない、ポイントフィニッシュ目前の悪夢。

SUPER GT第4戦「富士GTスプリントレース」は、2019年のシリーズ終了後に特別開催されたDTM(ドイツツーリングカー選手権)交流戦以来のスプリントレースでの開催となりました。シリーズポイントが与えられる公式戦としてのスプリントレースは史上初開催となります。

土曜日にGT500とGT300が混走での35周レース、日曜日はGT500、GT300のクラス別に50分間のレースが実施され、サクセスウェイトはゼロ。両日ともに決勝でのタイヤ交換も燃料補給も義務ではなく、各日ひとりのドライバーしか出走が許されないというルールです。選手権ポイントはレース1、レース2ともにハーフポイントとされ、予選でのポールポジションには0.5ポイントが与えられます。

公式練習/公式予選/スプリントレース1・35周レース

台風が心配された土曜日でしたが、富士スピードウェイは快晴。午前8時30分に開始された朝の公式練習の段階で、すでに気温31℃、路面温度35℃というかなり暑いコンディションとなりました。第2戦の富士大会では、予選27番手から脅威の追い上げを見せて初優勝を飾ったVELOREXの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、レース1にロベルト・メリ・ムンタン選手を起用し、レース2に片山義章選手を起用する作戦です。ロベルト・メリ・ムンタン選手はコースイン直後からマシンのバランスに問題は無いと無線で伝え、そのまま5周目に1分37秒506で3番手タイムをマークしてピットイン。その後もタイヤの選定のために異なるコンパウンドのタイヤを試し、最終的に1分37秒355を9周目にマークして3番手でセッションを終えました。

午前11時40分、GT300クラスの予選はいつものようなグループ分けは無く、20分間で行なわれます。気温33℃、路面温度は実に54℃という灼熱のコンディションの中、各車コースインのタイミングを図りながら、予選アタックに突入します。ロベルト・メリ・ムンタン選手はマシンに乗り込んだままコースインのタイミングを待ち続けます。予選、決勝を同じタイヤで走らなければならないため、できる限り周回数を少なくしたいこともあり、残り10分で6号車はコースイン。タイヤを温め、4周目に1分37秒547で4番手タイムをマーク。さらにアタックを続け、セクター1ではタイムアップを果たしたものの、セクター2でタイヤの美味しいところが終わってしまい、そのままピットへ戻りました。チェッカーフラッグが出され、全車がアタックを終えた段階での予選結果は6番手となりました。

決勝スタート前のグリッドウォークも華やかに開催され、午後3時15分のスタートを迎えるころには、気温34℃、路面温度57℃、湿度45%という状況。しかも気温の上昇によって遠くに雨雲が見え隠れする状況となり、各チームとも決勝レース前に一抹の不安を抱えながら、スタートの瞬間を待ちました。交通機動隊の先導によるパレードラップを含めた2周のフォーメーションラップの後、クリーンなスタートが切られました。6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIはスタートから攻めの姿勢を見せましたが、1周目は冷静にポジションキープ。しかしGT500の1台がクラッシュしたことにより、オープニングラップからセーフティカーが導入されます。このセーフティカーがピットに戻った6周目からレースが再開され、同時にロベルト・メリ・ムンタン選手がひとつポジションを上げたように見えましたが、そのまま6位に戻り、7周目の1コーナーで前のマシンをインからパス。

5位に浮上すると10周目の100Rでインを刺し、そのままヘヤピンでアウトから前のマシンをパス。さらにダンロップコーナーで4位の座を奪うと、最終コーナーで3位へと浮上。ピットは興奮に包まれます。しかし……。非情にも6号車に対し、ドライブスルーペナルティーの表示が出されてしまったのです。セーフティカーからのリスタート時にスタートラインの手前で前のマシンを一瞬抜いてしまったことがペナルティの原因でしたが、スプリントレースだけに、これは大きな痛手となりました。ドライブスルーペナルティーを消化し、16周目に25番手までドロップしたロベルト・メリ・ムンタン選手は、そこから鬼神のような追い上げを見せ、毎ラップ1台、そして1台と順位を上げてきます。最終的にファイナルラップで15位までポジションを戻した段階でチェッカーとなりました。

決勝

SUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300 KM RACE」の決勝は、シリーズチャンピオンを狙うVELOREXにとっては、悔しいという言葉ではとても言い尽くせない、不本意な結果となりました。前日の予選で6番手グリッドを得たチームは、決勝に向けてしっかりとデータを解析し、それをもとに攻めの戦略を組立てました。午後2時から20分間のウォームアップ走行が実施され、ロベルト・メリ・ムンタン選手と片山義章選手が交互にステアリングを握り、決勝前の最後の調整に余念がありません。計測3周目に2分01秒l151で3番手となるタイムをマークし、最終的に順位は7番手となりましたが、タイヤの摩耗度合もチェックでき、すべてが順調に展開されていました。

午後3時30分、気温35℃、路面温度52℃というコンディションの中、三重県警の交通機動隊の先導によるパレードラップに続き、1周のフォーメーションラップの後に300kmのレースがスタートしました。スタートドライバーは片山義章選手が務め、いつも通りの安定した好スタートを見せましたが、前車を抜くには至らず、6番手ポジションキープのままレース序盤を進めました。

片山義章選手はタイヤと燃費を意識しながら安定したペースでコンスタントに周回を重ねていましたが、シケインでGT500クラスのマシンがクラッシュしたことによって、6周目にセーフティカーが出されました。後方のマシンとの差を広げるべくプッシュしていた6号車6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIでしたが、このセーフティカーによって後続からは差を詰められてしまいましたが、自らも前車との差を縮めることができたことにより、レース再スタート後にも上位集団の一角を形成するかたちで18周を走り切り、作戦どおりロベルト・メリ・ムンタン選手にドライバー交代。ピット作業もミスひとつなく迅速にタイヤ交換と給油を終え、6号車は18番手でレースに復帰しました。

いつものようにロベルト・メリ・ムンタン選手の激しい追い上げが開始され、20周目に17番手まで浮上し、その後も上位陣のピット作業のタイミングもあり、着実にポジションをアップ。28周目には8番手まで浮上し、ステイアウトの車両を除けば、実質的には5位を争うポジションとなっていました、その後もハイペースで前を行くマシンを追い続けましたが、ラスト5周のスプーンカーブを立ち上がったところでロベルト・メリ・ムンタン選手から「タイヤがおかしい。スローパンクチャーかも知れない」と無線が入りました。その直後、130R手前で6号車の右リヤタイヤが激しくバースト。幸いバックストレートだったこともあり、コントロールを失うこともなくそのまま3輪状態でピットに飛び込みタイヤ交換。再び戦列に復帰しましたが、残された周回数では成すすべもなく、結果は19位完走、ノーポイントに終わりました。


関連記事