TOOL CATALOG No2108
622/652

■ボルト・ナット説明&トルク説明※TORXおよびトルクスは米国Acument Intellectual Properties LLC.社の登録商標です。ねじ呼び径φD六角ボルト・六角ナットねじ部六角ボルト二面幅六角ボルトとは、頭部形状が六角形になっているボルトのことで、六角ナットは六角形状のナットのことです。六角ボルトや六角ナットを締付けるための工具のサイズは、六角対辺の幅寸法である「二面幅」を基準とします。締付用工具のサイズはこの二面幅の数値で指定してください。トルクとは物体を回転させるための力のことです。ボルトまたはナットを締めたりゆるめたりするときのスパナやレンチを回す力のことであり、ねじを締めるときは「締付けトルク」ともいいます。ボルトの締付けトルクは、ボルトの呼び径およびボルトの軸力に比例し、次の式で表されます。ここで、トルク係数とは、締付けようとするボルトの座面やねじ面の抵抗を示すものであり、接触面の状態により変化します。例えば、ねじ面に潤滑剤を塗布するとトルク係数値は低くなり、同じ軸力を得るために必要なトルクは少なくて済むことになります。ボルトの呼び径は、ねじ部の呼び径(直径)を示します。ボルトの軸力とは、締付けられる部材をボルトで挟み込む力のことであり、ボルト張力、締付け力ともいいます。本来、ボルトの締付けとは、この締付け力(=ボルト軸力)を定められた値となるように締付けることですが、ボルト軸力を測定しながら締付けることが難しいため、測定が容易な締付けトルクで代用しています。ボルト各部の寸法の呼び方は図の通りです。ねじ部については、呼び径φD、首下長さL、ねじ山間の距離ピッチPです。ねじの呼び径φDは、ネジ部の最大径、つまり、ねじ山部の外径をmmで表したもので、この呼び径の頭にMを付けた「M○○」が、JISで定められたねじの呼びです。例えばφD=10mmならば、「M10」が呼びとなります。首下長さLは、頭部座面からねじ先端までの距離を表します。ピッチPは、ねじの山と山の間の距離を示したもので、標準となる並目(なみめ)ピッチと距離の短い細目(ほそめ)ピッチが規定されています。細目ピッチのねじは「M10×1×50」のように「呼び×ピッチ×首下長さ」と表示します。一方、並目ねじはピッチの表示が省かれます。「締付トルク=トルク係数×ボルト呼び径×ボルト軸力」ボルトの軸力=締付け力=ボルトの引張力締付けトルクボルト頭ボルト座面ねじ山ナット四角ボルト六角ナット二面幅620

元のページ  ../index.html#622

このブックを見る