不運のもてぎ【ThreeBond Drago CORSE】

2022 年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第 6 大会（第 7 戦および第 8 戦）
8 月 20 日（土）～21 日（日）栃木県のモビリティリゾートもてぎ

2022 年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第 6 大会（第 7 戦および第 8 戦）が、8 月 20 日（土）～21 日（日）にかけて栃木県のモビリティリゾートもてぎ（前ツインリンクもてぎ）で開催された。チームは、前回、前々回と好感触を得たセッティングの方向性に基づいて仕上げた車両をもてぎへと持ち込み、後半戦挽回へ希望を持って臨んだ。
福住仁嶺選手（以後、福住選手）は、8 月 18 日（金）午後に行われたフリー走行後半で予選に向けてニュータイヤに履き替えタイムアタックのシミュレーションを行い、最終的にトップタイムから 0 秒 601 後れの 8 番手とし、好感触を得てフリー走行を終えた。
【第 7 戦】
公式予選
一夜明けた 8 月 20 日（土）は曇り空となり、気温、路面温度とも低下した。 福住選手は午前 9 時 20 分から 10 分間の公式予選 Q1B 組に出走した。コースインした直後、福住選手は前日に引き続きマシンの状態に好感を覚えたが、タイムアタックに入ろうとタイヤのウォームアップを行っていたところ、コースの半ばで突然ターボチャージャーのブーストがかからなくなりエンジンのパワーが低下するトラブルが発生したため、タイムアタックを打ち切ってピットへ戻った。ピットでトラブルの原因を探ったが、その場での修復ができないままセッションは 10 分間で終わり、予選結果はノータイムとなり、予選通過基準タイムを満たすことができなかった。チームは規則に従って嘆願を行い、スターティンググリ ッド最後尾から第 7 戦決勝レースへの出走が許された。
決勝レース
公式予選が行われた午前中は曇り空ながらドライコンディションだったが、午後の第 7 戦決勝レースが近づくにつれて天候が悪化、フォーメーションラップが始まる前には雨が降り始めた。路面が濡れ、ウェット宣言が出されたのを受けて、チームはスターティンググリッドでマシンにレインタイヤを装着したが、この時点では天候回復の可能性もあったので、セッティングをウェット路面寄りに微調整し、コンディションの好転に備えた。レースはセーフティーカー先導で始まり、 4 周目にグリーンフラッグが振られて本来のレースがスタートした。
最後尾の 21 番手からスタートした福住選手は快調で、この周のうちに 18 番手、5 周目には 16 番手へと順位を上げた。10 周を迎える頃には雨が強まり、マシンが立てる水しぶきも激しくなって追撃は難しくなっていったが、福住選手は脱落する車にも助けられて、15 周目に 15 番手、20 周目には 14 番手、27周目には 13 番手へ浮上した。ここでコース上に停止した車両を排除するためセ ーフティーカーが介入した。リスタートは 29 周完了時点に行われることになり、福住選手はリスタートに向けて最終コーナーへ向かったが、そのとき後方車両から追突を受けて左リヤサスペンションを破損、リスタートすることができないままピットへ戻ったが走行続行は不能で、その時点でリタイアを決めた。

【第 8 戦】
公式予選
雨は夜中まで降り続いたが、日曜日の朝には上がり、薄曇りながらコースはドライコンディションとなって第 8 戦公式予選が始まった。福住選手は 9 時 35 分からの公式予選 Q1B 組に出走し、1 分 31 秒 074 を記録、その時点で Q2 進出が許される 6 番手につけた。しかしセッション終了直前、このタイムを 0 秒079 上回る車両が現れ、福住選手の順位は 7 番手となって Q2 セッション進出はならなかった。この結果、福住選手のスターティンググリッドは 13 番手と決まった。
決勝レース
日曜日午後、モビリティリゾートもてぎ上空には薄雲がかかるものの、真夏の太陽が射し気温 31 度、路面温度 45 度と上昇する中で第 8 戦決勝レースがスタ ートした。フォーメーションラップを終え、13 番手グリッドからレースを始めた福住選手は加速良く 12 番手の選手をかわし、アウト側から 11 番手の選手に並びかかりながら第 1 コーナーへ進入した。しかしここで後続車両が追突する形で右リヤタイヤに接触、タイヤが裂けてパンク状態となってしまった。福住はスローダウンしてピットへ戻り、タイヤを交換して最後尾からレースに復帰した。ところがコースに復帰して間もない 4 周目、今度はエンジンにトラブルが発生して走行不能となり、第 5 コーナーのコースサイドに待避して停止、レースを終えることとなってしまった。