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2023.07.31 SUPER GT

チーム一丸に勢い良く、威風凜然に勝利を目指す【DENSO KOBELCO SARD GR Supra】

2023 SUPER GT 第3戦「SUZUKA GT 450km RACE」(6/3-4)
鈴鹿サーキット(1周5.807km)
入場者数︓予選11,000名、決勝22,000名 合計33,000名
6月4日(日)、今シーズン序盤の締めくくりとなる第3戦「SUZUKA GT 450km RACE」の決勝が行われ、5番グリ ッドからスタートした関口は5位のポジションをキープしながらトップと10秒差以内を快走。22周を終えてピットイン、タイヤをフレッシュにしアンダーカットとダブルスティント敢行で形勢逆転を試みた。しかし、そのアウトラップの23周目のヘアピンで後方の64号車に右側面を接触されてしまう不運なアクシデントが発生。大きく順位を落としてしまう。また接触により、フロントカウルが浮いてしまい、加えて右サイドの重要なパーツであるバーチカルフィンを失う手負いの状態に。その後はペースが上がらず、43周を終え中山と交代。最後まで諦めない追い上げを続けて、57周目に前走車に追いつき抜く直前に、シケイン手前にて大きな事故が発生し、施設も破損。安全防護柵の修復が最大レース時間内に完了する事が見込まれないため、決勝レースはトップが58周完了時点の順位となる15位で赤旗終了となった(6/12にリザルト確定)。ドライバ ーポイントは獲得ならずランキング11位(計6点)に、チームポイントは2点を獲得しランキング12位(計14点)となっ た。次戦第4戦は、8月5日(土)・6日(日)に富士スピードウェイにて開催される。

公式練習走行
心配された台風2号による大雨の影響もなく、快晴となった3日(土)9時15分から開始された公式練習走行は、気温23度/路面温度26度のコンディションの中、85分間の混走セッションが開始された。最初にソフト系ドライタイヤを装着して中山がコースイン。クルマのバランスやタイヤ評価を行いながら走行し、6周目に1分46秒874とその時点で2番手タイムをマークと調子の良さを走り出しから見せた。鈴鹿に特に必要な回頭性も十分とのことで11周目からは関口が同じタイヤを評価しながら、ロングランの確認を中心としたプログラムを進めていった。
ロングランでもペースが49~50秒台と非常に良いラップを刻んでいった。
混走セッションはトータル28周を走行して、最初に中山がマークした1分46秒874のタイムで8番手となった。
10分間のGT500単独セッションでは、気温25度/路面温度30度に上昇。関口がミディアム系ドライタイヤで予選のアタック
シミュレーションを実施。4周目に1分45秒758の4番手をマークし好調さをアピールした。公式練習走行ではトータル33周を走行し4位となった。その後のFCYテストは関口が担当して、予選に向けての準備中心の走行。サーキットサファリでは中山が担当して、決勝へ向けたセット確認を行い、午前中の走行は好感触を得られる内容となった。

■ 公式予選
■ Q1︓関口が5番手タイムでQ1突破
3日(土)20分遅れの15時58分から開始されたQ1は、気温25度/路面温度39度の晴れ。予定より開始時間が遅くなり、タイヤのウォ ームアップに懸念があり、コースオープンしてからほどなくしてピットを離れた関口は、ミディアム系タイヤを装着。入念に熱をタイヤのウォームアップを3周行い、アタックすると決めた4周目セクター1をまず区間トップタイムで駆け抜ける。続くデグナーのあるセクター2でも気合いの入った走りで速さを見せる関口は、ホンダ勢やウェイトの軽いクルマが得意とする前半区間をうまくまとめる走り。長めの区間でスプーンカーブなど難しさのあるセクター3で再び区間トップタイムをマークしておおいに期待がかかる。
最終セクターも無難にまとめて、1分44秒881を叩き出し、タイムボードの2番手に躍り出る速さを見せた関口が駆るDENSO KOBELCO SARD GR Supra。最終的に5番手で見事にQ1突破を果たした。

Q2︓中山が非常に僅差の戦いのQ2で6番手タイム(予選正式結果5位) 3日(土)16時36分のQ2開始時点は、気温25度/路面温度38度とQ1とほぼ同様のコンディション。ここから路面温度が大きく下がることが予想されたが、Q1と同じくミディアム系タイヤを装着して開始早々にコースイン。Q1を戦った関口からアドバイスを受け、闘志十分に車両に乗り込んだ中山。その関口より速いペースでタイヤのウォームアップを行っていった。ターゲットの4周目にタイヤの温めを適切にアジャストしてアタックを開始。セクター1ではQ1区間タイムをコンマ2秒削ってくる。セクター2では、ほぼ同タイムで駆け抜けたが、次のセクター3のスプーンカーブで若干オーバーステアが出てしまいロスしてしまう。最終セクターでコンマ1秒以上取り戻す諦めない走りを見せた中山は、1分44秒924を叩き出し、非常に僅差の戦いとなったQ2で6番手タイムとな った。この後、公式予選後の再車両検査でトップタイム車両が失格となったため、DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、公式予選正式結果は5位となり、3列目イン側5番グリッドからスタートすることとなった。

■ 決勝
■ ウォームアップ走行
4日(日)ピットウォークでは「コベルコ神戸スティーラーズ」山本幸輝選手と北出卓也選手の出演。ミニラグビーボールやシールを配布し、関口、中山、脇阪監督とともにサーキットを盛大に盛り上げた。その後、 12時から開始された20分間のウォームアップ走行は気温27度/路面温度38度の晴れ。DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、中山が決勝セットの確認のため4周走行して関口と交代。途中、トップタイムを叩き出すなど好調さを維持。ウォームアップはトータル11周を走行。6周目に関口のマークした1分49秒027でトップタイムをマークした。
決勝レース
第1スティント/第2スティント︓関口がダブルスティント敢行もまさかの接触に4日(日)13時30分決勝スタート時点は気温28度/路面温度41度の初夏の暑さを感じるコンディション。三重県警のパレードラン、フォーメーションラップの後、450kmのレースが整然とスタートが切られた。5番グリッドからスタートしたDENSO KOBELCO SARD GR Supraを駆る関口は、5位のポジションをキープしながらトップと10秒差以内を快走。途中FCYからのSC導入でタイヤが冷えてしまい、リスタート後の14周目のヘアピンで16号車にかわされ、その後も思うようにペースが上がらないため、22周を終えてピットイン。タイヤをフレッシュにしアンダーカットとダブルスティント敢行で形勢逆転を試みた。しかし、そのアウトラップの23周目のヘアピンで後方からきた64号車に右側面を接触されてしまう不運なアクシデントが発生。スピンを喫したがコース上で何とか留まり、その後、戦列に復帰したが大きく順位を落としてしまう。また接触により、フロントカウルが浮いてしまい、加えて右サイドの重要なパーツであるバーチカルフィンを失う手負いの状態に。その後はペースが上がらず、43周を終え中山と交代した。
第3スティント︓中山が最後まで意地を見せるも暫定15位で赤旗終了 ステアリングを受け継いだ中山であったが、やはりクルマのダメージが大きくてペースが上げられない状況。不屈の闘志を見せる中山は、最後まで諦めない追い上げを続けていった。57周目に前をいく64号車に追いつき、抜く直前にシケイン手前にて23号車の大きな事故が発生し、施設も破損。セーフティーカーが導入され、続いて赤旗中断に。監督がブリーフィングルームに招集され状況説明がなされ、安全防護柵の修復が最大レース時間内に完了する事が見込まれないため、決勝レースはトップが58周完了時点の順位となる15位で赤旗終了となった。結果に対する控訴が行われたためリザルトは暫定扱いで、GT500クラスの競技結果は控訴結果が確定するまで留保されることになった。6月12日にリザルト確定。ドライバーポイントは獲得ならずランキング11位(計6点)に、チームポイントは2点を獲得しランキング12位(計14点)となった。次戦第4戦は、約2ヶ月のイ ンターバルを経て、8月5日(土)・6日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)にて開催される。

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