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2023.11.15 SUPER GT

わずかに届かず今季3回目の2位でチェッカー【muta Racing GR86 GT】

2023年SUPER GTシリーズ第7戦は、九州・阿蘇外輪山に位置するオートポリスにおいて450kmレースとして開催。
朝は曇りで冷たい風が強く吹いていたが、徐々に雲が減り風も弱くなった。ポールポジションからスタートしたmuta Racing GR86 GTはトップを守って走行していたが、タイヤがタイヤかすを拾ってしまうピックアップのためにペースが落ち、ポジションを落とすことになった。義務付けられた2回目の給油を終えると、10秒以上離れていたトップとの差を詰め逆転を狙ったが、わずかに届かず今季3回目の2位でチェッカーとなった。

朝から1万人を超えるファンが詰めかけたオートポリスは、曇りで冷たい強風が吹くような天候。航空自衛隊新田原基地より飛来したF15戦闘機のウェルカムフライトが終わると、20分間のウォームアップ走行が行われ、平良から堤へつなぎ堤がトップタイムをマークしたが、タイヤにダメージがあり決勝に不安を残すことになった。曇りときどき晴れで、気温17℃、路面温度27℃という13時36分に決勝はスタート。平良はオープニングラップで2位に1.3秒の
差をつけ、2周目にはこのレースのファステストラップとなる1分44秒408をマークし後続を引き離し8周目までに6.9秒差をつけた。しかしタイヤを温存するためにペースを落としてから路面温度が21℃ほどまで急激に落ち、タイヤがピックアップを起こし、2位の車両に一気に接近されることになった。
そして18周目の第2ヘアピンでインを突かれて2位へ順位を落とした。それでも5秒ほどの差で2位を守り周回を重ねていたが、 30周で早めのピットイン。タイヤ交換と給油を済ませ、堤に交代した。順位は5位まで落としたが、トップの52号車スープラがピットインした際にタイヤ交換をしなかったために、さらにその差は30秒以上に広がった。中盤に暫定トップの56号車GT-Rが最初のピットイン、実質トップの52号車スープラ、31号車LC500hが2回目のピットインを
済ませると、堤はトップに立つことに。そして57周で2回目のピットイン。ここで給油、タイヤ交換を済ませると4位でコースへ戻った。 59周目の第1ヘアピンで3位に順位を上げると、2位の52号車スープラとは12秒ほどの差があった。61周で暫定トップだった車両が2回目のピットインをすると、堤はわずか2周で52号車スープラとの差を6.5秒まで縮め、69周目にその差は1秒を切り52号車スープラとの一騎打ちへ。

74周目の最終コーナーで堤はトップに並びかけ、その差は0.117秒差まで縮まるが追い越すまではいかない。1秒以内の僅差
のトップ争いは終盤の88周目には再び0.225秒差まで縮まるも、ついにトップを奪うまでにはいたらず0.612秒差の2位でチェッカー。今季3回目の2位表彰台となった。

この結果、シリーズポイントはトップの52号車スープラと20点差の2位へ。最終戦は11月4〜5日にモビリティリゾートもてぎにおいて、サクセスウェイトの搭載なしの300kmレースとして開催される。戴冠の可能性は低いが、諦めることなく最終戦を戦う。

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