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2023.02.28 その他

スペシャルタイヤ最後のレース【朝日ターボ】

全⽇本カート選⼿権 Rd.9,10 鈴⿅⼤会

今年最後、スペシャルタイヤ最後のレース。
とにかく最後なので悔いが残らないようにチームと共にテストの段階から精⼒的にテストを重ねて他社との差はあったが、それでもレースでのペースや展開を今できる最⼤限のパフォーマンスを出し切りダンロップ勢で唯⼀ポイントを獲得。
2レース⽬はウェットコンディションになり、今季⼀番のチャンスではあったが予選でリタイヤ、、、決勝で追い上げたが⼊賞には届かず。それでもダンロップでトップ7を独占しタイヤメーカーとして最後は良い形で締めくくることができました。



11⽉10⽇〜12⽇ テスト

事前でのテストで新しい⽅向性でテストしたセットが良かったので今回はチームに無理をいって 2台違う仕様で準備してもらい 1 ⽇⽬から積極的にタイヤテストをしながらシャーシの乗り⽐べをしていきました。
初⽇から他社とのタイム差は前回の茂原⼤会と同じぐらいあり、初⽇から厳しい戦いになると思いながらもその中でただひたすらメカニックと今できる最⼤限のパフォーマンスを出すべくテストをしていきました。2 ⽇⽬も 2 台を乗り⽐べてしっかり吟味しながら、今年のレース後半での⾞の重たさの改善をテーマにやっていきセッションを重ねるごとに確実に良くなっていきました。ただ他社との⽐較ではコンマ3〜5ほど⾜りない状況でドライでは⾮常に厳しかったです。
ただセットや乗り⽅でなんとかタイムやロングランで追いつくことができないかチームもメカニックも必死にやっていてもらい前回の茂原⼤会よりは良いフィーリングになっていきました。


11⽉12⽇ (⼟) 晴れ ドライ

公式練習

これまでこの公式練習から⼤きくコンディションが変わって適応できないことがずっと課題でこの公式練習ではいつも以上に⼤きく変更していきました。思った以上に変化は無くこれまでの公式練習の中では⼀番フィーリングが良く、もう少しアジャストしたいなぐらいではありましたが、この週末のベストタイムを更新。フィーリングは悪くないがトップからコンマ 5 秒差。
前が遠かった。


タイムトライアル

今回も2グループに分かれての⾛⾏でまたしても B グループ。公式練習から少し変更していき、アタックのタイミングも良く、公式練習からコンマ 1 秒上げることができたが、トップとの差は変わらず。コンマ 5 秒差。ただ⾞やタイヤのパフォーマンスは最⼤に近いぐらい出し切れたタイムトライアルでした。



予選

フィーリングは良い感触があり、ロングランもダンロップ勢の中でもかなり良い⽅だったのでとにかくスタートで前に⾏ってできる限り守りながらレースをしていくかしかできないのでそこをとにかく徹底していきました。
得意のスタートでしっかりポジションを上げることができ、序盤で⼀時14 番⼿まで浮上。そこから他社のペースが上がってきて、徐々に抜かれ始め 17 までドロップ。タイヤも様⼦⾒ながら他社が落ちてきたタイミングでいかに追いつけるかを考えてレースを進め 17 位フィニッシュで前⾞のペナルティー16 位でした。
フィーリングは悪くないものの後半は少し⾞の重たさやアンダーステアに少し苦しみ、決勝に向けてはもう少し変えていく必要があるなと感じました。



11⽉14⽇ (⽇) 晴れ→⾬ ドライ→ウェット

公式練習

決勝に向けてのいつも通りのロングランのテストをしました。
フィーリングやタイムの出⽅など、決勝を考えると良い⽅向でこの週末はセット変更のほとんどがちゃんと機能してくれており⾮常に乗りやすく決勝への⼿応えはありました。トップとのベストタイムの差はコンマ 5 秒さと変わらず。


決勝

トップの⽅のベストタイムやロングランのタイムは正直追い付くのは厳しいだろうと覚悟はしていましたが、ただ先ずは最低限ポイント圏内に⼊り、同じダンロップ勢の中でぶっちぎりのトップで帰ってきてやろうと思ってレースに挑みました。
スタートは予選ほどではないが、順位を上げて 15番⼿に。オープニングラップから思ったより集団がバラけており、序盤から単独に近い⾛⾏に。タイヤの性能的にどうしてもピークタイムはこの週末のテストで上げることができなかったのでロングランでのタイヤのタレをできるだけ抑えて終盤にプッシュできるようなセットにしていたので序盤は様⼦を⾒ながら、後ろからリタイヤしてタイヤが残っている⾞両を⾒ながらレースを進めていました。
フィーリングはこの週末の中で⼀番良くとても安定したいたので⾃信を持って中盤以降からプッシュして⾛ることができ、今年⼀番フィーリングが良かったです。
終盤になり、タイヤがタレてくる⾞両も出てきて抜いていくことができ、最後は13位フィニッシュ。
終盤は他社の7、8番⼿ぐらいと同じタイムでは⾛れていたものの、僕らダンロップ勢に⾜りないタイヤのピーク感がないのでタイヤが温まってから中盤までに差をつけられ思うように順位を上げられませんでした。
ただ⾃分らの中では今できる最⼤限のパフォーマンスを発揮でき、ダンロップユーザーの中で⾃分だけポイントを獲得できたことは良かったです。



予選

午後からは天気予報通りの⾬が降り、ウェットコンディションに。ここ何年かはウェットでのパフ ォーマンスは⾼く、ウェットは⾃信を持っていきました。前⼤会の茂原でのテストでは他社も良くなってきているのは感じていたのでそう簡単にはいかないと気を引き締めながらもこの最後の最後にきたチャンスを絶対に掴んでやろうと思って⾏きました。

スタート直後はトップの⽅でクラッシュがあり、なんとか回避でき⼤幅にポジションアップ。3コ ーナー出⼝から S 字2個⽬の進⼊でのバトルで他社との温まりの違いで前に予想以上に詰まってしまい3ワイドのアウト側で進⼊したところ、イン側の⾞両が滑り⾃分にヒットしその影響で⾃分がスピン。すぐに復帰しようと試みましたが、エンジンがかからずリタイヤ。同じダンロップ勢は他社より 3 秒近く速く素晴らしいタイヤで上位を独占。そんな中で⾃分はリタイヤ。今季最⼤のチャンスを失ってしまいました。本当にショックでしたが、決勝でしっかり追い上げることに切り替えました。



決勝

今回のレインタイヤは抜群に良く、最後尾から絶対に追い上げられるのはわかっていたもののどうやって序盤に順位を上げて同じダンロップ勢に追いつけるかがポイントだと思っていました。
今季最後、スペシャルタイヤ最後の決勝でいつも以上に集中して絶対に最低でも表彰台に乗ってやろうと思っていました。が、しかしローリングからトップのダンロップ集団の隊列に他社が追いつけず最後尾の⾃分がスタートラインに来た頃にはトップはバックストレートに。序盤で3〜4秒遅い⼤量の集団に捕まり、4周⽬に 8 番⼿に上がった頃にはトップから 20 秒遅れ。7 番⼿も 12 秒ほど離れてしまっていました。
とにかく毎周フルプッシュで⾛り、必死に追い上げましたが、さすがに追い付くことができず、8 番フィニッシュ。ペナルティで繰り上がり、7位で最終戦を終えました。



今年最後、スペシャルタイヤ最後のレースでドライではチームと最⼤限のレースができレース内容は良かったですが、2レース⽬のレインでの今季最⼤のレースの予選でのミスが全てでした。
最後は本当に悔しかったですが、チームメイトが優勝してくれてトップから 7 番までダンロップ勢で独占できたことは本当に良かったですし、レインタイヤに関してはこれまで⾃分がやってきた開発がレースで活きてレインは本当に素晴らしいタイヤでした。
あのレインでのグリップは本当に忘れられないレースになりました。


今年⼀年間、ドライでは本当に苦労が多くトップ 10 内に⼊るのが本当に難しかったですが、チームと共に最⼤限のレースはできたのではないかなと思います。
そうできた中で最後のウェットでのレースで勝てなかったことが⾮常に悔しいしチームやダンロップタイヤに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
2012 年から⾃分を拾ってここまで 11 年間⾃分を起⽤し続けてくれたダンロップタイヤ様、チーム、応援してくださった⽅々本当にありがとうございました。
調⼦が良い時や悪い時もありましたが、これまで 14 勝もさせてもらい充実した 11 年間だったと思います。もう少し貢献したかった気持ちや悔しさもありますが。
ただこうしてタイヤ開発を最後まで務め上げられてことは⾃分にとって本当に良かったですし本当に感謝してます。
ダンロップタイヤ様を始め、増⽥スピード様、そして応援してくださっているスポンサー様本当にありがとうございました。

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