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2023.08.01 SUPER GT

マシンのポテンシャルがあっただけに本当に悔しい【DOBOT AudiR8LMS】

予 選
5月の連休中に行われた第2戦富士大会で今シーズン初入賞となる7位フィニッシュを遂げたDOBOT Team LeMans。
この結果に貢献した第2ドライバーのロベルト・メリ・ムンタンが、急遽、6月3日〜4日にインドネシアで開催されるFormula E第10戦・第11戦に参戦することが決まり、チームは彼のチャンスを応援すべく、第3戦鈴鹿大会の欠場を発表。
代わりに今季第3ドライバーとしてチームに帯同している神 晴也が、第1ドライバーの片山義章とともに、鈴鹿の450kmに臨むことになった。
GT300クラスでは、全戦でA、Bの2組に分かれてそれぞれ10分間のQ1を行い、各組の上位8台がQ2に進出する。
鈴鹿サーキットで行われる第3戦には27台が参加し、#6 DOBOT Audi R8 LMSはB組でQ1突破に挑んだ
#6 DOBOT Audi R8 LMS
予選結果:18位(予選Q1ベストタイム:1分58秒472/片山選手)
台風一過の快晴に恵まれた鈴鹿サーキットでは、予選当日の午前中に公式練習が行われ、#6 DOBOT Audi R8 LMSは片山が1分58秒327の14番手タイムをマークする一方、今回、SUPER GT初出場となる神も12周の走行で1分59秒664のベストを出すなど、好調さをうかがわせた。
そして、15時43分にはQ1-B組がスタート。チームは片山にQ1突破の望みを託す。タイヤの特性を考えるとタイムアタックは一発勝負となることがわかっていた片山は、2周でタイヤを温めたあと、3周目にタイムアタックに挑んだ。
しかし、うまくまとめきることができず、タイムは1分58秒472と、練習走行のベストタイムに届かなかった。最終的にはB組トップからコンマ967秒遅れの9番手となり、8番手とはコンマ054秒差でQ2進出を逃した。

決 勝
上空を薄い雲に覆われながらも、夏本番を思わせる暑さとなった鈴鹿サーキットでは、13時30分から決勝レースが行われた。前回の富士大会同様、走行距離が450kmとなる今回のレースでは2回の給油が義務づけられ、また、ひとりのドライバーの周回数が3分の2を超えてはならないというルールが設けられる。
給油とドライバー交替のタイミングに注目が集まる決勝は、まずは片山がスタートからレース前半を担当した。
片山はオープニングラップで2台をかわして16番手に順位を上げると、2分1秒から2秒のペースで着実に周回を重ねていく。ところが、スタートからわずか7周目、GT300クラスのマシンがタイヤ脱落によりヘアピンで停止したのが原因でFCYが導入され、次の周にはセーフティカーランに変わるという波乱の展開に。#6 DOBOT Audi R8 LMSは11周を終えたところで、ピットストップを行い、給油とタイヤ交換を実施。セーフティカーラン中のため、2回の給油義務にはカウントされないものの、タイヤ交換に要する時間を節約することに成功する。
セーフティカーラン明け、17周を終えたところで、#6 DOBOT Audi R8 LMSは短時間の給油を行い再びコースに復帰。この作戦が功を奏して、GT300クラス全車が1回目の義務ピットストップが終了した32周の時点で、#6 DOBOT Audi R8 LMSは入賞圏内の8位を走行することになる。その一方で、1回目のピットストップで交換したタイヤが予想以上に早く性能低下し、片山は徐々にペースダウンを強いられることになった。38周を終えたところで片山はピットに戻り、レース後半を神に託す。神は初めてのGT本戦に戸惑いながらも2分1秒台のラップタイムを連発し、GT300クラス全車が2回目の義務ピットストップが終了した51周時点で18番手。そしてここからさらに追い上げを見せようとした矢先の55周目、130Rとシケインの間でGT500クラスとGT300クラスのマシンが絡む大クラッシュが発生してセッションは赤旗中断。そのままレースは終わりを迎えた。最終的には54周終了時の順位がレース結果となり、#6 DOBOT Audi R8 LMSは15位で完走を果たしている。
Q1敗退やレース中盤のタイヤの性能低下で入賞こそ逃したものの、一時はポイント圏内を走行するなど好調の流れが続いているDOBOT Team LeMans。第4戦の富士に向けてはチーム一丸となって表彰台を目指す。

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