PROJECT STORY 背景

PROJECT03 地域社会との共生

TONEは経営理念として「社会への貢献」を掲げている。

工具製造だけじゃない、地域社会とのより良い共生を目指すTONEの意外な活動を掘り下げます。

会社外観の画像

MEMBER

  • 写真:塩田 健一さん

    2000年入社 経営企画室

    塩田 健一

  • 写真:生駒 崇之さん

    2009年入社 経営企画室

    生駒 崇之

chapter01 河内長野工場の建設から活発化した、〝南河内〟とのつながり

写真:塩田さん

塩田私たち経営企画室が行うべき仕事は様々なものがありますが、製品製造・販売や経営以外の部分として、社会貢献にも力を入れて取り組んでいます。
TONEでは「社会への貢献」を経営理念の一つとして掲げており、その中の重要項目の一つ「地域社会との共生」の考えの元、いろいろな地域事業に関わっています。
地域の雇用創出はもちろんのこと、周辺環境の向上や地域イベントへの参加、企業として地元の価値向上につながる様々な活動を行うことで、地域、さらには社会に貢献していきたいと考えています。

写真:生駒さん

生駒地域共生活動が特に活発化したのは、現在の本店である河内長野工場を、2012年に大阪府河内長野市に建設したところからですね。
それ以降は、1982年に建設し現在も稼働している富田林工場(大阪府富田林市)と合わせて南河内地域(大阪府南東部)を基盤に活動していて、TONEとしてより一層「地域共生」という認識が高まっています。

写真:塩田さん

塩田そうですね。
生駒さんが言う通り、社員もみな南河内に対して愛着を感じています。
お客様にもTONEと言ったら河内長野を代表する企業だと言っていただけることもあったりと、嬉しい限りです。

写真:生駒さん

生駒工場周辺の定期清掃など日々の取り組みから、行政や地元学校との連携事業といった大規模なものまで、活動は多岐にわたっています。

写真:塩田さん
写真:生駒さん

河内長野に拠点を置いたこと、さらには以前から富田林において工具製造を行っていたことに由来する〝南河内〟との強い関係性。

その関係をさらに強固なものにしていこうという意志が、現在の取り組みに強く表れている。

chapter02 多岐にわたる地域共生活動

写真:塩田さん

塩田2012年の河内長野工場建設の際には、近隣への配慮、地域住環境との調和を大切にしました。
近隣の方々に「TONEの工場ができて良かった」と言ってもらえるように、敷地面積の15.5%を緑化するなど、周辺に多くの植樹を施し緑化部分をできるだけ増やしました。
その結果、河内長野市より「ゆとり開発事業」という環境に配慮した開発事業の第1号として認定をいただくことができましたね。

写真:生駒さん

生駒工場外周に屋外照明を多数設置したことで、夜間の周辺道路における安全性や防犯性の向上にも寄与できていると思います。

写真:塩田さん

塩田「夜の散歩もしやすくなった」という声も聞いて、嬉しく思いました。
その土地に根差した企業を目指しているため、周辺環境の向上には常に意識を向けています。
直近では富田林市に新しい物流拠点を設置したのですが、その場所でも河内長野工場と同様に周辺環境との調和を考えて建設を行いました。

写真:生駒さん

生駒2020年から取得した河内長野市立図書館のネーミングライツは、単なる企業PRではなくて、会社でも従業員に対して本を読むことを推奨している背景から、蔵書拡張や設備増強に寄与することで文化的側面からの地域貢献を行いたい、という考えのもと開始した取り組みです。
また、地域の皆さんにTONEへの親近感を持ってもらえれば、という思いもありました。

写真:塩田さん

塩田館内にはTONEのロゴマークが入ったフロアマットが敷いてあったり、収納棚としてTONEのキャビネット製品が使われていたり、ほかの図書館とはちょっと違った面白い雰囲気を楽しんでもらえる施設になっていますよね。
自分も図書館に行くたびに、TONEに触れていただけていると実感でき、嬉しさと共に誇らしい気持ちもあります(笑)。

写真:生駒さん

生駒2021年の図書館入館者1000万人達成セレモニーでは記念品としてTONEのオリジナルキャップと工具セットを贈呈させていただきました。
TONEキャップを喜んでもらえたことがとても嬉しく印象に残っています。

写真:塩田さん

塩田他にも2022年から始まった河内長野市のオープンカンパニーイベント「ワークワクワク河内長野」にも参加しています。
このイベントはお子様を中心に地域内外の方々に実際に会社を見学していただいて、河内長野の企業を知ってもらおうというイベントなのですが、TONEでは普段一般公開していないショールームを皆さんに見ていただいています。

写真:生駒さん

生駒TONEショールームにはドライバーなど馴染みある一般的な工具から、プロ向けのマニアックな工具まで、あらゆる製品が展示されています。
実際に見て・触っていただけるようになっていて、シヤーレンチによるボルト締付けなど、日常ではなかなか体験できないメニューも用意していまして、お子様はもちろんのこと、大人の方々まで幅広く好評をいただいています。

写真:塩田さん

塩田工具が好きな親御さんの方が、お子様より熱心に見られているというような場面もありますね(笑)。

写真:生駒さん

生駒そうですね。
楽しんでもらうだけでなく、地域の方々にTONEについて知っていただける貴重な機会だと思っています。
参加企業の増加など、イベント自体も年々大きくなっていて、昨年からは夏休みに学生向け日程も追加されました。
中学生時代に工場見学イベントに参加した方が学校を卒業され入社したというケースも実際にあり、イベントを通じてTONEを知った学生が将来の就職先候補として挙げてくれれば、といった期待もしています。

写真:塩田さん

塩田「河内長野シティマラソン」などの地域イベントへの協賛や出展も行っていますし、これからも住民の方々や近隣企業様との親交を深められる機会は大切にしていきたいですね。

写真:会社外観
写真:会社内図書館
写真:イベントの様子

その他にもTONEの製品が「ふるさと納税返礼品」に採用されるなど、地元に根ざした活動はとても多い。

TONEはこれからも地域との共生を大切にし、多様な社会貢献活動に取り組んでいく。

chapter03 モノづくりの楽しさを、学生たちにも

写真:生駒さん

生駒近隣学校の学習活動支援にも積極的に取り組んでいます。
直近では中学生の職業体験受け入れや、高校生の総合探求授業への協力を行いました。

写真:塩田さん

塩田中学生の職業体験では「ラチェットハンドルの組立」や「シヤーレンチの組立」を行ってもらいました。
シンプルな手動工具の組立から、構造が複雑な電動工具の組立まで幅広く工具製造の仕事を体験してもらい、モノづくりの難しさと大変さ、楽しさとやりがいを少しでも感じてもらえたんじゃないかと思います。
参加してくれた学生からは「めったに体験することができない貴重な経験ができました」「一から自分の手で製品を組み上げた時の達成感はとても大きかったです」といった嬉しいお声をいただけました。

写真:生駒さん

生駒職業体験の内容や高校生への学習テーマの提供など、教育として有意義な内容を考えるのは結構難しかったですよね。

写真:塩田さん

塩田そうですね。
工具に対しての専門知識がない学生でもいろいろと検討してもらえるように、具体的かつ専門的になりすぎない絶妙なテーマの設定が必要でした。
それに、何よりも教育の一環として学生になるべく楽しんでもらいながらも、何かを得てもらえるような内容にしたかった。
普段の仕事とは全く違う取組だったので、学校の先生とも相談して内容は時間をかけて練りましたね。

写真:生駒さん

生駒最終的には学生の皆さんから「良かった」という感想をいただけて、考えた甲斐がありました。
この活動を通じて学生の皆さんの成長に少しでも貢献できていれば幸いですし、今後ももっと内容をブラッシュアップしていきたいです。
この活動の先に、学生が「モノづくり」や「工具」に、さらには「TONE」に興味を持ってもらえるととても嬉しいです。

写真:塩田さん

塩田学生の皆さんと交流する機会は自分たちにとっても価値ある体験ですしね。
最近の若い方のトレンドを知ることができたり、質問や対話を通じてこちらが社会人としての自覚を再認識させてもらったりと、良い刺激をもらえる貴重な機会です。
今後も学校との連携事業を通じて、学生のみなさんに仕事の難しさや大変さだけでなく、やりがいや楽しさ・モノづくりの素晴らしさを伝えていくことができればと思っています。

写真:生駒さん

生駒塩田さんのおっしゃる通り、学校との連携にはお互いに多くのメリットを感じています。
TONEは地域雇用の創出も重要だと考えている中で、ありがたいことに学校との連携の効果もあり、地元出身の社員も増えてきています。
今後も学校との協力関係を強化していければと考えています。

写真:生駒さん
写真:学生の見学の様子

他にも、地元学校での職業講話や会社説明会など、学校との連携には積極的に取り組んでいる。

モノづくりに興味を持ってもらえる機会を増やすことが、学生の可能性を増やすことにつながり、また、企業としての成長にもつながっている。

chapter04 好循環が生まれる、地域との共生

写真:塩田さん

塩田地域貢献活動を通じて、社内全体にも良い効果が生まれていますよね。

写真:生駒さん

生駒活動を通して地域に貢献できているという実感が、従業員の仕事に対するやりがいにつながっているように思います。
今回お話ししたような活動は、地域住民の方々や近隣の学校・企業様の反応をダイレクトに見ることができ、自分たちの仕事が役に立っていると実感しやすいです。

写真:塩田さん

塩田私も会社や仕事の魅力を再認識し、本業にも良い影響を与える、好循環が生まれているなと感じています。
またオープンカンパニー参加者のアテンドや、職業体験の受け入れは、従業員の成長、レベルアップにもつながっています。

写真:生駒さん

生駒様々な方に「説明する」「教える」といった機会は、普段気づかない点に気づくキッカケになったり、自身の仕事を振り返ることにつながり、製品や業務改善の糸口になったりしていますよね。
工具業界ではない方々と触れ合う機会でしか得られない成長があり、私自身、地域社会への貢献活動を通じて学ぶことが多く、とてもありがたい機会となっています。

写真:塩田さん

塩田現在もいろいろな活動の展開を計画していますが、今後も「社会への貢献」という理念の元、地域に根差した企業としての取り組みを強化していくつもりです。
従業員、顧客、株主、そして地域社会と、TONEに関わる全ての方々に、より誇りに思ってもらえるような企業を目指してこれからも頑張っていきます。

写真:矢野さんと見学する子どもの様子
写真:塩田さん
写真:塩田さん、生駒さん

社内全体に波及した地域貢献意識。それは従業員の成長にもつながっている。

TONEはこれからも地域共生活動を通した社会への貢献を目指して、様々な事業に取り組んでいく。