第1回
物と物との接合について
私たちの日常生活で目にする多くのものに接合は使用され、現代には不可欠の技術です。
この接合にもいくつかの種類があります。
ボルト接合
ボルトによる接合とは、穴の開いた部材を重ね合わせてボルトを差し込み、反対側からナットで固定する方法です。
ボルトやナットと接合したい部材の間にワッシャーと呼ばれる円盤状の金属を挟む場合がありますが、これは部材にかかる圧力負担を軽減させる目的やナットの緩みを抑える効果があるからです。更にスプリングワッシャーと呼ばれるバネ状のワッシャーを追加する場合もあります。ボルトによる接合のメリットは接合部をまた外す事が出来る点、特殊な工具や機材が不要になり、スパナなどの工具で簡単に作業できる点です。
点検・調整・修理が必要な場合に最適で、厚い部材でも信頼性の高い接合が可能となる。接合に熱を伴わないので、表面処理された部品の接合にも適しています。建築・橋梁等でも多く使用されています。
溶接接合
溶接による接合とは、材料の一部を溶接機により、熱または、圧力を加えて接合する方法です。
溶接は区別すると、融接、圧接、ろう付の3つの方法があります。融接は、接合部に溶融金属を生成または、供給して接合する方法です。圧接は接合部を加圧した状態で、ガスまたは、電流による加熱で局部的に溶融または、塑性変形を与えて接合する方法です。
ろう付は接合される母材は全く溶融せずに別の金属(ろう材)が溶融して接合されます。
溶接は、工具の製造工程でも使われています。
リベット接合
リベット接合は、穴の開いた部材を重ね合わせて、穴の深さよりも長いアルミや真鍮で作られた円筒状のリベットを差し込みます。
リベットの片側は半球状あるいは円錐状、円盤状になっているので反対側を専用工具やハンマーで叩き潰すなどの方法で固定します。加熱してから叩き潰す場合もあります。
一度固定すると、簡単には取り外す事は出来ません。
車や飛行機などでよく使われています。